◆ 私傷病と職場のうつ
うつの原因業務上にあるのか、個人的な理由によるものかによって対応が違ってきます。
例えば、業務上に原因がある場合は療養期間中とその後30日間は解雇できません(労基 法第19条)が、私傷病に原因がある場合はそのような保護はありません。
その代わり、就業規則等に休職規定などがあればその規定に従って対応することになり ます。
◆ うつ病に気づいた時の対応
私傷病によってうつに罹ったとき、会社にはどのような対応が求められるでしょう か?
もちろん、うつの原因となった個人的理由を取り除くことはできないので、そこまでの対応は求められません。
しかし、会社には、その従業員の労働時間や労働状況、健康状態を把握する義務があ ることから、労働時間や業務内容を軽減するなどの一定の措置が必要になります。
このような配慮をしないまま漫然と仕事をさせ、うつの症状が悪化した場合は、配慮 をしなかったことに対して安全配慮義務違反(業務災害)となってしまいます。
◆ 私傷病休職の問題
うつに気づき一定の配慮をしたにも関わらず、欠勤が続くような場合は休職を検討することになります。
私傷病休職については、就業規則の内容に従うことになりますので、就業規則を整備し、その内容 をしっかり把握しておくことがポイントになります。
例えば、休職を利用できる従業員の範囲や休職期間中の賃金、勤務年数に通算するのか、期間中の報告方法、社会保険料や税金の支払い方法などを明確にし、トラブルが起きないようにしておくことが大切です。
◆ 職場復帰の問題
休職期間満了までに休職理由がなくなった(うつが治った)場合は、職場復帰となりますが、この場合も、就業規則が大きな役割を果たします。
就業規則に、治癒の条件(どの程度回復していれば治癒と判断するのか)や職場復帰に際しての診断書の提出や医師との面談、会社指定医への受診、復職後に再び欠勤した場合や休職を繰り返す場合の対応などが明確になっているかがポイントです。
特に、一定期間リハビリ勤務をさせるような場合は、より慎重な判断が必要となります。
◆ 退職・解雇の問題
休職期間満了までに求職理由がなくならなければ退職・解雇とまります。
退職となるのか、解雇となるのかは就業規則の規定によります。
「解雇」と規定されていれば解雇予告が必要になりますし、「退職」と規定されていた場合は、退職となります。
どちらにしても、職場復帰をさせるためにどれだけの配慮をしたのかが問題となってきます。
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